Books2

 

本は遠くの人とつながる通信機。場所や時間も問いません。

電気もガスもいりません。

なにがあっても、本だけは待っていてくれると思えば、

なんとかその日を暮らしていける。

本作りも本を紹介するのも、本へのほんの恩返し。

今夜の本にこんな本をどうぞ2

ぼくたちはなく 内田麟太郎

PHP研究所


「詩集ねぇ・・・」なんて。どうしてかしら?

字は少ないし(笑)、なんども読めて

どこから読んでもよくて、

こんなにオモシロイのに

そういう人が多いのは?

三越左千夫賞

絵の中の本


デザインした本など入っています。

どれもこれもぜひ読んでほしい本ばかり。

額の中の絵をクリック。

本棚の中へ。

勇気のある人は、日暮れてひとりぼっちで、

るすばんなんかしてるとき、この本をあけてみてください。

丘の上に古い小さなホテルがあって、おじいさんがにっこりでむかえてくれます。

手作りのおいしいシチューと庭でとれたタンポポのサラダ。緑いっぱいのまぶしい庭、

いごこちのいいソファ、やわらかい光。

でも夜になって、ランプが灯るころ、 ホテルには不思議なことが…。

それは、たったひとりで屋根裏べやにとまれた人だけがしっている秘密。

もちろんちいさなぽぽちゃんは、まだしりません。

さて。日も沈みました。そろそろぽぽといっしょに屋根裏べやへ

あがってみましょうか。

やねうらホテル いとうせつこ

福音館書店

2013年こどものとも10月号

ちいさなおはなしやさんのおはなし 竹下文子

小峰書店


なにはともあれひらいてみてください。お茶でもいれて。

ねむれないよるやこころぼそいときにも

なんとかなりそうなきもちになれるかも。

おいしくってあったかいじわじわじわ…おはなしやさんのおはなしって

どんなあじ? それはあけてみてのおたのしみ!

ああ、こんなおはなしがたべたかった。きっとおもうはず。


閑猫堂↓竹下文子さん

http://blog.goo.ne.jp/chevette/e/eb1e4c15121a65a413327c3f33b595f5

台湾版〜東方出版社より

おうちずきん こがしわかおり

文研出版


ネコのめで、じっと街ゆくヒトビトをみている女の子。

ひがくれれば、ヒトビトはみんな、おうちにかえります。

でも、女の子には、かえるおうちがありません。

きたきりスズメで、もっているものといえば、

ふるぼけた、おおきなずきん。

でも、

女の子は、おうちをもつヒトビトを

うらやむだけじゃあない。

あたしのおうちはきっとある! まだであえてないだけ。

くちびるをかみしめて、

そうしんじているんです。

だれも知らない葉の下のこと

松山真子 四季の森社


瑞々しい素敵な詩集ができました。

松山さんの詩には不思議なものたちがうごめいています。

葉の下にだれがいるかなんて、どうでもいい?

目にもとめない、せわしないヒトビト。

バカネ。

葉をめくって、その下のものたちと

目をあわせたことがあるヒトは、

この世とさよならするとき、おくってくれる

チイサナものたちの存在をベッドのふちに

ひしひしと感じるでしょう。そんな気がします。

パンフルートになった木 巣山ひろみ

少年写真新聞社


しずかに木が語りだします。それは、とおい夏、ながいながいおはなし。かなしくて、むごくて、なのに、なつかしくて、

たのしくて、しあわせで…こころ、かきみだされるおはなしです。

木の声には耳をかたむけずにはいられない。こうもいっています。『あなたがつくれないものをこわしてはいけません』

かたや、こわすヒトががいて、かたや、つくるヒトがいる。そだてるヒトがいる。それは現実です。

こわされてもこわされても、またつくる。だいじにたてた家、畑、ぬった服、楽器…どれも、だれかの手によるもの。

もちろんいちばんは、 だれかがうんで、そだてた「ヒト」です。10年、100年、生きる木も。

木と音楽と職人さんと…どれもわたしが好きで、

描いていきたいもの。このおはなしには、

とおい日の音楽をかけて。

マレーネ・ディートリッヒの

「リリー・マルレーン」

ヴェラ・リンの「We’ll meet again」

エディット・ピアフ、などなど。

音楽なしでは、描けない。つくれない。

あらためて、音楽家さん、アリガタイ。

そうそう、

『みどりのゆび』(岩波書店)には、

“戦争はんたいを花で”とありました。

“戦争はんたいを音楽で”。

はくさいぼうやとねずみくん 堀米薫

新日本出版社


借りた畠で白菜を育てていたら、だれも知らないはずなのに。

この物語が北の農園から飛んできました。

ひとりぐらしは楽じゃあないし、ねずみくんは野菜のきれはしでもたべたくて、

畑にいったのだけど。そいつが、はなしかけてきちゃった。

はくさいのちいさな赤ちゃん。ハート型の顔をして「ともだちになって」だって。

そのあまりのかわいさに、ねずみくんはおもわずうなずいて、はじまった

ふたりの時間。

白菜は生まれた場所から、けして動けないし、短い一生を終える。

かたや、ねずみくんはどこにでも行けるというのに、

このこにはおそわることばかり。

見慣れた景色から、匂い立つ輝き。世界はうごめいている。

さみしくなんかない。ずっと疑問で、これからもわからないであろう、

植物には感情があるのか、

こちらの想いは伝わるのか、生についてどう思っているのか、

意味なんてない。ただ生きて生を楽しむ。そして終わる。

「またかえってくる。またあえる」

ああ、もっと描きたかった。描いていたかったなあ。

絵のなかに本棚が。